1910年の曲です。曲想が古くならない。第一次世界大戦の前でした。想像もできない昔です。最初は男の歌手の歌だったかも知れません。女性の権利の拡大につれて勢いを増したようなところもあります。少しこの頃の言い方で言うと、告白(こく)る、というやつでしょうか。パティペイジは気持ちよく聴かせてくれます。Yuroという歌手がいました。パットブーンが結局、悪くない。2014年、今年の6月にYouTubeにアップというのも、気が利いてますね。日本では、川畑文子の歌ってるのがありますが、YouTubeから消えて久しく、その代わり、CDアルバムが出ていて、その中にあります。
ジョニジェイムズは1930年生まれ、パティペイジより3歳下ですが、その3年がちょうど太平洋戦争の終わり(1945年)になる時期で、パティペイジよりは、戦争で苦労することも少なかったと想像されます。Wikipediaには生年しかないので、ご存命中と思われます。その後の、ベトナム戦争を考えると、アメリカの幸せな時代にちょうど合わせて活動できた人です。パティペイジに近い声質、歌の解釈も、自分なりのものを自由に表現できたようです。
Let Me call You Sweetheart、中学生の英語の教材になりそうなフレーズです。Sweetheartは、「恋人」とか、そんな風な訳が辞書にありますが、Sweetheart
という言葉の持つ意味は、Sweetheartなので、「恋人」なんかじゃないので、歌うときは、スウィートハートとするしかなくて、日本語的に困ります。それで、このフレーズは、「すきといわせて」となりました。「すきだ...」と断定の「だ」が入ると勢いが出ます。西洋人が名詞化するところを、我々、日本人は、動詞の中に隠そうとするのかも知れません(仮説)。歌詞の2番は歌わなくてもよいようです。より、俳句的、短歌的、詩情のあるフレーズが並びますが。
出だしからの最初の2行分の箇所の声音と音符の割り当て方、配分に注意しましょう。自分の自然な言葉で歌えるといいですね。そして、「きかせて...」と「みさせて...」の自分の動作とその目的をはっきり歌いきりましょう。もし、詩の2連目を歌う機会があれば、1連目と違った落ち着きと静かさをそこに見つけたいですね。
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